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低血糖症とは
私たち人間の体は、血糖値が70mg/dL以下になると血糖値を上げようとし始めます。50mg/dL程度になると脳などがエネルギー不足を起こし、50mg/dLを下回ると意識を失うなど、重篤な状態になってしまいます。こうした症状になる状態を低血糖症と言います。
低血糖症の症状
低血糖症の症状は、血糖値によって変化していきます。以下は血糖値に応じた症状をまとめたものです。
血糖値70mg/dL以下
- 発汗
- 不安
- 動悸
- 手や指の震え
- 悪寒 など
血糖値50mg/dL程度
- 頭痛
- かすみ目
- 集中力低下
- 脱力感
- 眠気 など
血糖値が50mg/dL以下
- 異常行動
- けいれん
- 昏睡状態 など
夜間低血糖
夜間、眠っている間に低血糖を起こしていると、次のような症状が見られる場合があります。
- 動悸、悪寒などが原因での中途覚醒
- 寝汗でうなされる
- 悪夢を見る
- 起床時の頭痛 など
無自覚性低血糖に要注意
低血糖症の中には、発汗や動悸、不安など初期の症状が現れないまま血糖値が低下を続け、突然血糖値が50mg/dL以下の重篤な症状が現れるケースもあります。これを無自覚性低血糖と呼びます。
日常的に低血糖や夜間低血糖を繰り返している方ほど、無自覚性低血糖になりやすいとされています。このような方は、普段から低血糖にならないよう心がけ、無自覚性低血糖を起こさないよう注意する必要があります。
低血糖症の原因
低血糖症は、食事量や炭水化物不足、過酷な運動中・運動後、空腹時の運動、飲酒や入浴などが原因で起きるとされています。しかし糖尿病の方の場合は、これとは違った原因で低血糖症が起きる可能性があります。それは薬です。
糖尿病にはインスリンを分泌する膵臓の細胞が破壊される自己免疫疾患であるⅠ型糖尿病と、遺伝的な要因や生活習慣が原因で、インスリンの分泌量の減少やインスリンの効き目が低下するⅡ型糖尿病があります。
いずれの場合も、食事療法、運動療法、薬物療法によって治療を進めていきますが、薬物療法による治療を行う際は、インスリン注射薬をはじめ血糖値を下げる薬を使用します。糖尿病の方における低血糖症は、この薬によって血糖値が必要以上に下がってしまうことで引き起こされる場合があるのです。
低血糖症の治療と予防
低血糖症を予防する最善の方法は、血糖値を安定させることです。そのためには、定期的に血糖値を測定し、健康的な食生活を送り、定期的に運動し、処方された通りに薬を飲むことが大切です。
低血糖症が起こった場合は、フルーツジュースやキャンディー、ブドウ糖タブレットなど、即効性のある炭水化物を摂取することで対処できます。緊急時に備えて、常に携帯しておきましょう。
しかし、血糖値が50mg/dL以下になり意識障害や昏睡が起きてしまうと、自身での対処は難しくなります。万が一の場合に備え、周囲の人に対して「突然倒れたりしたら、病院に運ぶか、救急車を呼んで欲しい」とお願いしておきましょう。
当院の血糖値検査について
FreeStyleリブレ
横内内科 循環器・糖尿病内科では、FreeStyleリブレという血糖値の測定器を導入しています。この測定器は、2週間もの間、24時間の血糖値の推移を記録できます。そのため、夜間低血糖をはじめ、いつどのような時に低血糖状態になっているかを正確に把握することが可能です。
これがわかれば、食事の摂り方や薬のタイミングを調整して、より効果的に低血糖症を予防できます。低血糖症にお悩みの方は、是非一度、当院までご相談ください。