尿に血が混ざる(尿潜血)

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尿潜血と糖尿病の関係性

 尿潜血とは

尿潜血と糖尿病の関係性

尿に血が混じる、いわゆる血尿は、尿を作る腎臓や尿の通り道の重要な病気のサインです。血尿が発見される頻度は年齢とともに増え、男性に比較して女性に多く見られます。

血尿には大きく2種類あります。1つは目で見て判断できる肉眼的血尿です。これは重要な疾患のサインで、例えば85%の膀胱がんは肉眼的血尿がきっかけで発見されます。腎がんも同様に、肉眼的血尿がきっかけで発見されることの多い疾患です。

これに対して、肉眼では確認できないものの、尿検査をすることで発覚する血尿を顕微鏡的血尿(尿潜血)と呼びます。

なぜ糖尿病で尿潜血が起きるのか

糖尿病による高血糖状態が長く続くと、体中の毛細血管に損傷が現れます。糖尿病に伴う様々な合併症は主にこの毛細血管の損傷が原因です。

尿を作っているのは腎臓ですが、腎臓は血液をフィルターで濾過することで、体に必要な物質と不要な物質を分類しています。このフィルターが糸球体と呼ばれる部分です。毛細血管の集まりである糸球体は、糖尿病が進行すると高血糖が原因で異常をきたし、正常に機能しなくなります(「糖尿病性腎症」と呼びます)。

本来血液やその中に含まれる赤血球などは、腎臓で必要な物質として分類されます。しかし糸球体に異常があると、不要な物質として誤って分類されることがあり、結果として尿潜血が生じるのです。

その他の尿潜血の原因

尿潜血は他にも、尿路結石や尿路感染症、がんによっても生じます。

 尿路結石

尿路結石は、腎臓から膀胱までの尿路で石灰化物が固まってできる病気です。尿路結石によって、腎臓や尿路に損傷を引き起こすことがあり、その結果、蛋白尿や尿潜血が引き起こされることがあります。

尿路感染症

尿路感染症は、膀胱や尿道、腎臓などの尿路に感染が起こる病気です。尿路感染症は、蛋白尿や尿潜血を引き起こすことがあります。腎臓に感染が拡大すると、糸球体腎炎を引き起こす可能性もあります。

 悪性腫瘍

膀胱がん、腎盂がん、尿管がんなど腎臓や尿路の悪性腫瘍が原因で、蛋白尿や尿潜血が起こることがあります。

 糖尿病による尿潜血を放置すると…

糖尿病が原因で尿潜血が起きている場合は、糖尿病腎症が進行している可能性が高くなります。適切な治療を行わなければ、症状は悪化し続け、最終的には透析治療や腎臓移植を受けなければならなくなります。

尿潜血は肉眼では確認できないため、気づかない方がほとんどです。しかし原因が何であるにしろ、糖尿病やがんといった重大な疾患の可能性があるため、定期的に検査を受けることをおすすめします。

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