糖尿病網膜症

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糖尿病性網膜症とは

糖尿病性網膜症

糖尿病性網膜症とは、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症と並んで「糖尿病の三大合併症」と呼ばれる疾患です。原因は糖尿病による高血糖状態が長期間続くことによる、網膜の毛細血管の詰まりや破裂です。

日本やアメリカ、その他の先進国では失明の大きな原因の1つとなっており、糖尿病にかかった場合、インスリン療法を受けているかどうかに関係なく、ほとんどすべての方が何らかの形で糖尿病性網膜症を発症します。

糖尿病と同じ生活習慣病である高血圧症も網膜に損傷を与える疾患であるため、糖尿病と高血圧症を併発している場合は、糖尿病性網膜症になるリスクが大幅に高くなります。

糖尿病性網膜症の症状

糖尿病性網膜症の症状は、単純網膜症、増殖前網膜症、増殖網膜症の順に重症化していきます。以下では、それぞれの段階で網膜がどのような状態になっているのかを見ていきます。

単純網膜症

単純網膜症は、高血糖状態によって毛細血管が脆くなったことによって生じる、小さな出血が生じたり、血液中の蛋白質や脂質が網膜に沈着したりする軽度の糖尿病性網膜症です。黄斑部と呼ばれる、ものを見るための最も重要な部位に症状が及ばない限りは、自覚症状はありません。

増殖前網膜症

単純網膜症が進行すると、増殖前網膜症と呼ばれるようになります。網膜の毛細血管に詰まりが生じ、神経細胞に酸素や栄養が運ばれなくなります。神経のむくみや静脈の拡張、そして酸素を補うために新生血管と呼ばれる異常な血管を作る準備が始まります。徐々に視力の低下が見られ、盲点(見えない部分)が生じることもあります。眼科医による検査を受ければ早期に発見することができますが、自覚症状はほとんどありません。

増殖網膜症

増殖前網膜症が進行すると、増殖網膜症と呼ばれるようになります。酸素不足を補うために新生血管が作られますが、この血管は非常に脆いため、簡単に壊れてしまいます。すると眼球(硝子体)の様々な箇所で出血が起きるようになります(硝子体出血)。新生血管の周囲には増殖膜という組織が形成されますが、これが網膜を引っ張ると網膜剥離に繋がる可能性があります。新しい血管が網膜の表面に広がっていきます。硝子体出血、網膜剥離は、いずれも視力低下や失明の原因となる症状です。

この段階になると、かすみ目、蚊のような黒い斑点が飛んでいるように見える飛蚊症(ひぶんしょう)、視野がチカチカと光って見える現象のほか、痛みのない突然の重度の視力障害などの自覚症状が現れます。

糖尿病黄斑浮腫

糖尿病性網膜症のどの段階でも起こり得るのが、糖尿病黄斑浮腫です。前述の通り、黄斑部とは物を見るための最も重要な部位です。糖尿病黄斑浮腫は、この黄斑部が腫れ、視力が低下する症状のことです。

「もしかして」と思ったら

糖尿病性網膜症の疑いがある場合は、横内内科 循環器・糖尿病内科を受診し、検査をする必要があります。すでに糖尿病で通院している場合は主治医に相談し、その指示に従いましょう。

また、糖尿病性網膜症の症状がない場合でも、健康診断などで糖尿病の傾向があると指摘された方は、1年に1回は眼科での検査を受けることをおすすめします。

また、糖尿病は自覚症状がなくとも着実に進行する疾患です。そのため、糖尿病の診断を受けていない場合は、早い段階で医師の診断を受けるようにしましょう。

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